大幅の掛軸のお仕立て直しをご依頼いただきました。
六歌仙が描かれていてとても雅な掛軸です。
雰囲気を損なわないように元の裂地と似た色めで仕立てました。
本紙の折れしわはわかなくなりました。
表面の汚れも取れて十二単や唐衣、直衣、袈裟などの衣装の細かい模様まで
はっきりとわかるようになりました。
家宝にもなる立派な掛軸が甦ったと大変喜んでいただけました。
是非とのことでしたので記念に一緒に写真に写らせていただきました。
六歌仙は紀貫之の執筆とされる『古今和歌集』の序文に記された六人の代表的な歌人のことで僧正遍昭、在原業平、文屋康秀、喜撰法師、小野小町、大伴黒主の六人を指します。
僧正遍昭:多くの歌を残した優れた歌人で、三十六歌仙のひとりでもあります。 桓武天皇の孫にあたる高貴な方で、出家前は良岑 宗貞(よしみね の むねさだ)というお名前で、 出家後は「僧正」という、僧侶として非常に高い官職にまで上りつめた方でもあり、美男で人柄もよく女性にも人気があったそうです。
喜撰法師:別名醍醐法師。山城国の人で出家したあと醍醐山や宇治山に隠れ、仙人になったと伝説される。歌学書『喜撰式』の著者ともいわれています
文屋康秀:別称・文琳(ぶんりん)。 天武天皇の子孫にあたります。 形部中判事、三河掾(みかわのじょう)、縫殿助(ぬいどののすけ)など、官職は低かったのですが歴任しています。寡黙な性格で普段は物静か。 実はお笑い好きで、つまらないギャグを自分で言っては自分で笑うやや残念系男子だったと言われています。
大伴黒主:近江国滋賀郡大友郷出身で、園城寺(三井寺)の神祠別当を務めたとされています。その後の勅撰集「後撰集」「拾遺集」にも和歌がのっていますが、藤原定家による「小倉百人一首」には撰ばれなかったのです。
在原業平:父に平城天皇の皇子・阿保(あぼ)親王、母に桓武天皇の皇女・伊都(いと)内親王をもつ貴公子で平安時代に成立した歌物語『伊勢物語』の主人公とされ、かなりの美男子でもあったそうです。実在した最強のモテ男といえば、在原業平をおいて他にはいないでしょう。
小野小町:仁明 ・ 文徳 両天皇の後宮に仕えた。 美貌 びぼう の歌人といわれ、多くの伝説があり、謡曲・歌舞伎の題材となっている。漢詩の表現も多く取り入れていることから、中国文学の知識も豊かな教養あふれる女性であったと考えられます。
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